2017.10.06
2017.10.17
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日の名残り(映画)のあらすじ(ネタバレ)!感想やラスト(結末)とは!?


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こんにちは、くまごろうです!

 

2017年のノーベル文学賞を

カズオイシグロさんが受賞したことにより

彼の作品への注目度が圧倒的に上がっています!

 

こちらでは、1989年に発表された

「日の名残り(英語名:The Remains of the day)」

について、あらすじや感想を中心に

ネタバレやラスト(結末)を調査していきます!

 

本や映画を自分で読みたい方は

注意してください!

 

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日の名残りのプロフィール(原作、映画など)

 

まずは「日の名残り(The Remains of the day)」の

プロフィールをまとめていきますね!

原作 The Remains of the day(邦訳:日の名残り)
著者 カズオ・イシグロ
訳者 土屋政雄
発行日 イギリス:1989年5月
日本:1990年7月
発行元 イギリス:フェイバー&フェイバー
日本:中央公論社
ジャンル 長編小説
イギリス
言語 英語
ページ数 245ページ
ISBN ISBN 978-0-571-15310-7

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%90%8D%E6%AE%8B%E3%82%8A

 

この作品はイギリスで1989年発表されています。

同年のブッカー賞を受賞しています。

 

ブッカー賞って何?って話ですが、、、

 

イギリスの文学賞に当たるものです。

最も優れた長編小説に与えられます。

日本で言えば、直木賞くらい権威のある賞ということができます。

 

賞金も1989年当時は21000ポンド(現在は50000ポンド)です。

当時の日本円(1ポンド225円換算)に直すと約470万円です!

大きな賞金がもらえるんですね!

 

ちなみに、直木賞の賞金はというと、

懐中時計+100万円です。

 

かなり激戦であることを考えると

少し少ない気もしますね(汗)

 

ただ、ブッカー賞は直木賞より

かなり権威性が高い賞となっていて

その理由は選考方法がかなり厳密になされているためです。

賞選考は、諮問委員会が選考委員を決定するところから始まるが、選考委員は毎年変わり、2度選ばれることは滅多にない。諮問委員会は財団より選出された作家、出版社2社、エージェント、書店、図書館と議長よりなり、選考委員は文芸評論家、学者、編集者、小説家、高名な人物などから、性別などのバランスに注意して選出される。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E8%B3%9E

 

ちなみに訳者は土屋政雄さんです。

はじめて技術翻訳という分野で生計を立てた方です。

東京大学教養学部を中退して、イギリス・アメリカのミステリー、文学作品を中心に数多くの翻訳を行っています。

 

また、発刊日は1989年ということで、

当時の直木賞は何かというと、以下の4冊でした。

  • ねじめ正一:高円寺純情商店街
  • 笹倉明:遠い国からの殺人者
  • 星川清司:小伝抄
  • 原尞:私が殺した少女

 

ちなみに、1989年は平成元年でしたね!



私は中学生でしたが、テレビは何もやっていなかったのを思い出します!(笑)

 

その他の出来事としては、以下のとおりです!

  • 消費税が3%に
  • ゲームボーイが発売
  • ソウルオリンピックが開催
  • 美空ひばりさんがなくなる
  • 手塚治虫さんがなくなる
  • NHKのBS放送が開始
  • はちみつレモンがブーム(よく飲んだな!)

 

皮肉にも、村上春樹さんのノルウェーの森が発売された年です!

ヒット曲としては、プリンセスプリンセスのDiamonds!


日本ではそんな状況において、

カズオイシグロさんの「日の名残り」が発刊されたんですね!

 

日の名残りのあらすじ(ネタバレ含む)は?

 

さて、本題のあらすじについてです!

ネタバレも含みますので、本や映画で読みたい方は

ページを閉じてくださいね!

 

物語は1956年の「現在」と1920年代から1930年代にかけての回想シーンを往復しつつ進められる。

第二次世界大戦が終わって数年が経った「現在」のことである。執事であるスティーブンスは、新しい主人ファラディ氏の勧めで、イギリス西岸のクリーヴトンへと小旅行に出かける。前の主人ダーリントン卿の死後、親族の誰も彼の屋敷ダーリントンホールを受け継ごうとしなかったが、それをアメリカ人の富豪ファラディ氏が買い取った。ダーリントンホールでは、深刻なスタッフ不足を抱えていた。なぜなら、ダーリントン卿亡き後、屋敷がファラディ氏に売り渡される際に熟練のスタッフたちが辞めていったためだった。人手不足に悩むスティーブンスのもとに、かつてダーリントンホールでともに働いていたベン夫人から手紙が届く。ベン夫人からの手紙には、現在の悩みとともに、昔を懐かしむ言葉が書かれていた。ベン夫人に職場復帰してもらうことができれば、人手不足が解決する。そう考えたスティーブンスは、彼女に会うために、ファラディ氏の勧めに従い、旅に出ることを思い立つ。しかしながら、彼には、もうひとつ解決せねばならぬ問題があった。彼のもうひとつの問題。それは、彼女がベン夫人ではなく、旧姓のケントンと呼ばれていた時代からのものだった。旅の道すがら、スティーブンスは、ダーリントン卿がまだ健在で、ミス・ケントンとともに屋敷を切り盛りしていた時代を思い出していた。

今は過去となってしまった時代、スティーブンスが心から敬愛する主人・ダーリントン卿は、ヨーロッパが再び第一次世界大戦のような惨禍を見ることがないように、戦後ヴェルサイユ条約の過酷な条件で経済的に混乱したドイツを救おうと、ドイツ政府とフランス政府・イギリス政府を宥和させるべく奔走していた。やがて、ダーリントンホールでは、秘密裡に国際的な会合が繰り返されるようになるが、次第にダーリントン卿は、ナチス・ドイツによる対イギリス工作に巻き込まれていく。

再び1956年。ベン夫人と再会を済ませたスティーブンスは、不遇のうちに世を去ったかつての主人や失われつつある伝統に思いを馳せ涙を流すが、やがて前向きに現在の主人に仕えるべく決意を新たにする。屋敷へ戻ったら手始めに、アメリカ人であるファラディ氏を笑わせるようなジョークを練習しよう、と。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%90%8D%E6%AE%8B%E3%82%8A

 

時代背景としては、第二次世界大戦後に、

大戦当時を振り返る内容になっています。

 

なぜなら、この主人公(スティーブンス)や

主人であるダーリントン卿が良かれと思ったことが

ナチス・ドイツの軍事増強を助長させたからです。

 

内容としては、言い訳が多い自己肯定をし、

反省をしない、ある意味ダメ人間の思考を覗き見る、

そんな小説になっているようです。

 

それは、ただ単に忠実に、真面目に、

自己犠牲をした結果があくまでそうなっただけであって

悪気があったわけではないですよ!

という論調が中心になっています。

 

なので、ナチス・ドイツを肯定したり、

無能なミュンヘン会談での決定などを正当化したり、

戦後も生き残ったがゆえに苦しむダーリントン卿と

主人公の物語を描いています。

 

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日の名残りの感想や結末(ラスト)は?

 

感想はネット上にはたくさん載っていますが、

過去を肯定して自分が失ったものに目をつぶって

ひたすら前向きに生きようという姿勢が、

 

良いという方もいれば、

反省も改善もなくダメだという感想を

持たれている方もいます。

 

私としては、

過去は過去として変えようがないので

これからどう過ごすかを考えるべきかなと考えますね。

 

Aさん
物静かで実直な執事スティーブンスの短い旅の物語。大半はスティーブンスの回想シーンで、あまり旅の様子は描かれていません。昔のよき思い出に静かに浸りながら、ただひたすらに優しく流れる時間。そこに織り込まれるのはかつての仕事のパートナーだった女中頭。当時の彼は彼女に対しての気持ちをきちんと認識していたのだろうか。執事として自信と誇りを持つスティーブンスだが、こと恋愛に関してはその性格さゆえに多くのものを取りこぼしていた気もする。彼女との再会シーンは切ない。そして彼女の『もしかしたら』ほど胸が痛むものはない。
Bさん
古き良き時代と当時の自分、取り巻く人々への懐かしい回想。時に思い出は苦く、切なく、微笑ましく、誇らしく、悔しい。昔淡い思いを寄せていた人に数十年ぶりに会いに行く彼は、これからどんな展開になろうかと期待半ばであったであろう。昔別の展望が開けたかもしれなかったということに改めて思い知らされる破目に。そこまで悪くないか、でも人生そんなもんよ。やり直しの利かない昼間までを振り返りつつ、夕方は思いっきり楽しむに限るのさ。
Cさん
「おだまり、ローズ」を思い出させた。こちらは小説で、「ローズ」より先に書かれたものですが。ということは、アッパークラスの“有能な使用人”というのは在り様が似た感じになる、ということか。使用人としては非の打ちどころのない人間だけれども、彼側からみたら色々ぼろぼろだったところも人間味があって面白い。そしてこの「男ってこれだから…」を男性の作家が描いたのもまた面白い。
Dさん
昔、クリスティのミステリに登場する「非の打ち所のない執事」に憧れたことがあった。 スティーブンスは風采も物腰も申し分無い紳士。本人が理想とする「品格ある執事像」を追い求めた人生に満足していた。しかし、そんな(感情を押し殺した)生き方が人として正しかったのか、…人生の夕暮れ時を迎えたスティーブンスには、今になって見えて来るものがあった…。 仕事に誇りを持ち、一生をかけて追究することは悪いことでは無い。むしろ立派なこと。しかし一方で人間として大切なものを失うこともあるのかも。そんな思いを抱いた。
Eさん
滅多にない休暇を得て小旅行に出たスティーヴンスは、英国執事を代表するような老執事。道中彼が回想する、輝かしかった過去や挫折。自分の記憶に自信を持ち、自分の判断が何より正しいと考えているスティーブンスだが、かつての女中頭ミス・ケントンと出会ったころから、彼の記憶のあやふやさが浮き彫りになってくる。カズオ・イシグロが描く、何ものかに強く拘泥するために起こってしまう記憶のあいまいさと、記憶のすり替え。だが、過去に縛られている老執事に作者がかける言葉は、かぎりなく優しい。「夕方が一日でいちばんいい時間だ」

 

また、ラストは、旅の終わりに夕日を見ながら、

過去に取りこぼしてきたものを後悔し、涙しながらも

「自分の行為や結果がどんなものであれ、

自分が努力した結果なら誇りと満足を得てもいいよね!」

と再度自分に言い聞かせるというシーンになっています。

 

 

まとめ

 

さて、ここまでカズオイシグロさんの

日の名残りについて、あらすじやネタバレ、

感想やラスト・結末についてまとめてきました!

 

深くは書いていませんが、

作品の概要はつかめるかと思います!

 

ぜひこの上で作品の中身を深く

読んでみたり、見てみたい方は、

本やDVDを手にとって見てください!

 

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